蒼海を抱く数寄の美
瀬戸内市前島
木造一階建:50平米

手前の落ち着いた空間から、視線は自然と奥の開放的な風景へと導かれます。
ここには、ただ景色を眺めるだけではなく、自然そのものを建物の中に「抱く」ための、
繊細な職人の意図が込められています。
【風景を切り取る開口部と開放感】
大きく取られた開口部の先には、デッキに埋め込まれた浴槽、そして瀬戸内の海と緑が広がります。
窓を全開にすれば、室内にいながらにして心地よい潮風と波の音に包まれる、圧倒的な非日常の空間が完成します。
【空間に深みを与える天井の意図】
室内側の天井には、繊細に編み込まれた葦天井、あるいは細い竹を用いた趣のある仕上げが施されています。
間接照明の柔らかな光がその立体的な表情を浮かび上がらせ、
手前の空間に心地よい「陰影」と「重み」をもたらしています。
床、柱は赤松柾板、框は最高級とち材を用いました。
浴室床、濡れ縁はイペ材。水に強く耐久性にもすぐれています。天井材は杉赤柾板張り、壁はヒバ材です。
【木肌のぬくもりと洗練された水平の美】
床や壁面を構成する美しい柾目の板張りは、奥へと向かう視線を滑らかに繋ぎ、
空間をより広く、深く見せる効果を生み出しています。





















手前の落ち着いた空間から、視線は自然と奥の開放的な風景へと導かれます。
ここには、ただ景色を眺めるだけではなく、自然そのものを建物の中に「抱く」ための、
繊細な職人の意図が込められています。
どの部屋からでも海が眺められる。今回の設計意匠です。
余計な装飾を排し、木と、海と、光という「本物」だけで構成された、これこそが数寄の芸術です。